全身触覚 · 2022–
SOVS(合成振動触覚刺激)
複数の情報を内包した一つの振動触覚刺激を複数部位へ同時に提示する手法。これまでにこの手法を用いた擬似ドリブル体験では実在しないボールの感覚を生み出してきました。この原理を軸に研究を継続しています。
多くの触覚提示システムは部位ごとに個別の信号を用います。本研究では、一つの合成振動触覚刺激を複数部位へ同時に提示したとき何が起こるのか、という単純な問いから出発しました。
刺激自体には運動情報を明示的に含めていないにもかかわらず、コンテキストのみを与える形で刺激を提示すると参加者は手と足の間を物体が移動するような一貫した感覚(擬似ドリブル体験)を報告しました。この効果は二成分の相対的なタイミングと包絡形状、および二成分への分離の容易さに強く依存します。
この知見は、単一のアクチュエータ系統と複数の提示部位、そして知覚そのものを利用した低コストな全身触覚コンテンツの可能性を示しています。
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久原 拓巳 — 名古屋工業大学大学院 博士後期課程
